【易しめ解説11】マズローの欲求5階層説

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マズローの欲求階層説は順番を問えば程よい正解率になる問題のため、いろいろな自治体で出題される頻出事項となっています。

マズローは人間のいろいろな欲求はピラミッドのように階層的な構造で、低次の欲求が満たされて初めて高次の欲求に向かうと主張しました。

マズローの欲求階層説

1.生理的欲求

2.安全欲求

3.所属と愛情の欲求

4.承認・自尊欲求

5.自己実現欲求



上の5つの順番は人間の成長過程と合わせて記憶するとよいでしょう。

1.生理的欲求と2.安全欲求は生まれながらに持っている自分自身についての欲求です。食べ物があるとか、暴力を振るわれないとかそういう状況がまず大事なわけで、乳児期に必要であることが何かを考えれば思い出せますね。

3.所属と愛情の欲求と4.承認・自尊欲求は周囲との関係の中で生まれてくる欲求ですね。クラスに属するとか、そこで認められるとか児童期に必要であることが何かを考えれば思い出しやすいでしょう。

5.自己実現欲求は成長欲求ともいわれ、自分自身の可能性を発揮したいとする欲求で、バリバリに働く社会人の姿をイメージすればよいでしょう。

なお、5.自己実現欲求より低次の4欲求

1.生理的欲求,2.安全欲求,3.所属と愛情の欲求,4.承認と自尊の欲求

をまとめて欠乏欲求ということがあります。

(演習)

(演習1)

次の図及び記述はマズローの欲求階層説について説明したものである。[ ア ]〜[ エ ]に当てはまる語句を以下の選択肢から選べ。(2016年実施41)

マズローは、生理的欲求が人にとって最も基本的な欲求であり、これが満たされてこそ、より上位の欲求が現れると考えた。その上で、心理的欲求については[ ア ],[ イ  ],[ ウ ],[ エ ]に区別し、これらの欲求を上図のように低次から高次への階層として配置した。
【選択肢】安全の欲求、所属と愛情の欲求、自尊の欲求、自己実現の欲求

(解)

上の選択肢の順番通りです。

[ア]安全の欲求、[イ]所属と愛情の欲求、[ウ]自尊の欲求、[エ]自己実現の欲求



今度は、正しいものを2つ選んでください。

(演習2)
次の記述のうち、マズローの欲求階層説について正しく述べているものを2つ選べ。(2017年実施42)
ア 最も低次の欲求は「安全の欲求」であり、安全性、よい健康状態の維持など、予測可能で秩序だった状態を得ようとする欲求のことをいう。
イ 「所属と愛情の欲求」とは、人に愛されたい、仲間がほしいという欲求であり、これが満たされないと非社会的・反社会的行動を引き起こす可能性がある。
ウ マズローは、人間の欲求は低次の欲求が満たされていなくても、年齢が上がるに伴って高次の欲求が順に現れると提言している。

エ 低次の欲求は欠乏欲求と呼ばれ、一般に他者によって実現されるものであり、高次の欲求は、成長したいという動機づけによって行動に駆り立てられるものであると考えられている。
オ 最も高次の欲求は「自立の欲求」であり、自分の可能性を発揮し、具現化したいという欲求のことをいう。

(解)[イ]と[エ]

消去法でできればよいでしょう。

[ア]最も低次なのは生理的欲求ですね。安全欲求は2番目です。

[ウ]低次の欲求をクリアしないと次の高次の欲求には進めないんです。

[オ]なんかそれっぽいですが、「自立の欲求」って言葉はなくて、「自己実現欲求」です。

今回はここまでです。

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