「充て職」とは、教諭などの教員を充てる役割のことで、「〇〇主任」「〇〇主事」等がこれに該当する。これらの役割の教員は、校⻑の監督を受けてその職務をつかさどり、連絡調整及び指導、助言に当たることとされている。
教務主任、学年主任、保健主事(養護教諭を充てることも可能)、生徒指導主事、進路指導主事など
なお、東京都の受験生は都独自の職である「主任教諭」というものがあるが、主任制度とは別の概念であるので混同しないように。
では、演習。
(演習) 次の文の正誤判定をせよ。
(1) 教務主任の担当する校務を整理する主幹教諭を置くときであっても、学校には教務主任を必ず置かな ければならない。
→(誤)教務主任は充て職、すなわり役割のことで、主幹教諭がそれを担当しているのならば新たに別の人に教務主任をやってもらう必要はない。
(2)教育計画の立案その他の教務に関する連絡調整を行う教務主任には、教諭を充てることはできない。
→(誤)ヒラの人、すなわち教諭でもOKですから。基本的に充て職は教諭・指導教諭・主幹教諭(さすがに教頭以上はダメですが)だれでもやることができる。
(3) 保健主事には、必ず養護教諭を充てなければならない。
→(誤)保健室のリーダー的役割の保健主事は、多くの場合は養護教諭が充てられているが、制度的にはふつうの教諭等でもOKなのだ。このことは以前の記事にもかいてあるので是非ご確認を。
(4) 学年主任は、学年の経営方針の設定や学年行事の計画・実施等の当該学年の教育活動に関する事項については、校⻑の監督を受けることなく処理することができる。
→(誤)学年主任偉いぞ、といわんばかりの文だが、すべての職員は校長の監督下にあるので誤り。
(5)栄養教諭は、児童・生徒の栄養の指導及び管理をつかさどり、当該学校に置かれる保健主事には、栄養教諭を充てることができる。
→(誤)栄養教諭を充てることはできない。充てることが可能なのは教諭、指導教諭、主幹教諭。
今回は以上。おつかれさまでした。