きょうさい対策ブログ

主に東京都・神奈川県・埼玉県の教員採用試験(教採)の対策にどうぞ。

【解説040】教員の服務、職務上の義務が3つと身分上の義務が5つ

今回はこれ。

教員の服務は、職務上の義務が3つと身分上の義務が5つ

今回、服務について扱うが、なんとびっくり、この話題については過去14年間連続で出題されている。教育委員会の不祥事を防止したいという想いだろうか。面接試験でも聞かれる可能性があるし、何より現場入りして必ず必要な知識になるので確実に頭に入れておきたい。

服務とは、公務員がその勤務に服するにあたっての義務や制限のことで、大きく「職務上の義務」と「身分上の義務」の2つに分けることができる。

それぞれ表にまとめる。

職務上の義務
種類 内容・補足
服務の宣誓
法令及び上司の職務上の命令に従う義務 職務上の命令は口頭でも有効
職務に専念する義務 法律又は条例で特別に免除の場合もある

服務の宣誓ってのはこれからちゃんと仕事やるぞ〜という宣言。職務上の命令ってのは強い言い方ですが、上から振られた仕事はちゃんとやれということ、それから職務に専念する義務ってのも要は勤務時間はちゃんと仕事しろってこと。どれも、要するに「ちゃんと仕事やれ」ということで、この3つを「職務上の義務」と言っているわけです。受験生はパッと頭から出せることが大事。

続いて身分上の義務。これは勤務時間以外のプライベートの時間ことにも及ぶ。

身分上の義務
種類 内容・補足
信用失墜行為の禁止
秘密を守る義務 職を退いた後も同様。法令上による証人や鑑定人で職務上の秘密を発表する場合も任命権者の許可が必要。
政治的行為の制限 教育公務員特例法で、国家公務員の例によるとされている。団体の役員になったり、勧誘活動をするのはダメ。
争議行為等の禁止
営利企業への従事等の制限 本務に支障がないと任命権者が認める場合には可能

争議行為はストライキのこと。
また、政治的行為の制限については、通常の地方公務員であれば所属する自治体の区域外の政治的活動がOKであるのに対して教育公務員は全国どこでもダメということで、"国家公務員"並みの制限ということになっている。(なお、細かい知識だが、政治的行為の制限に違反する場合には、国家公務員の場合には罰則規定が定められているが、それを教育公務員にもそのまま適用するわけではない、とされている。)

(公立学校の教育公務員の政治的行為の制限)
第十八条 公立学校の教育公務員の政治的行為の制限については、当分の間、地方公務員法第三十六条の規定にかかわらず、国家公務員の例による。
2 前項の規定は、政治的行為の制限に違反した者の処罰につき国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百十条第一項の例による趣旨を含むものと解してはならない。

繰り返しになるが、職務上の3つ、身分上の5つは教員生活の中でずっと守るものである。確実におさえておこう。

では演習。6問。
(演習) 次の文の正誤判定をせよ。
(1) 地方公務員法に規定されている、信用失墜行為の禁止や秘密を守る義務などは、いずれも職務を遂行するに当たって守るべき職務上の義務にあたる。(2008年実施)
→(誤)名称の雰囲気が似ているが、「職務上の義務3つ」と「身分上の義務5つ」を分けて覚えよう。信用失墜行為の禁止や秘密を守る義務は勤務時間以外のことも含む「身分上の義務」となりる。なお2007年には図を使ってこんな感じで出題されている↓

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ちなみに、上図の正解は1。

では次。

(2) 職員は、勤務時間外であれば、任命権者の許可を要することなく営利を目的とする私企業を営んだり、 報酬を得て事務に従事したりすることができる。(2010年実施)
→(誤)身分上の義務で儲ける行為はダメ。同様の誤りの文は何度も出題されている。

(3) 職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならないが、法令による証人、鑑定人等となる場合は、任命権者の許可の有無にかかわりなく、職務上の秘密に属する事項を発表しなければならない。(2010年実施)
→(誤)おそらく99.9パーセント以上の教員には関係ない話だろうが、「証人」「鑑定人」になるようなことがあった場合でも、職務上の秘密を発表する場合は任命権者の許可が必要。また、退職した後も秘密を守る義務があるということを押さえておこう。同様な誤りの文は何度も出題されている。


(4) 職員は、勤務条件の維持改善を図ることを目的として、職員団体を結成し、又はこれに加入することが でき、争議行為をすることが認められている。(2012年実施)
→(誤)労働組合を結成したり、加入したりすることは可能だが、争議行為(ストライキ)は認められていない。


(5) 職員が、勤務時間中にインターネットで職務と関係の無い個人的な目的のために調べ物をすることは、 職務専念義務に違反するので、分限処分の対象となる。(2016年実施)
→(誤)職務専念義務があるので、「懲戒処分」の対象になる。「分限処分」は本人の責任が問われない処分である。

(6) 教育公務員は、所属する地方公共団体の区域外において地域政党の役員となることはできるが、当該地方公共団体の公の選挙において投票するよう勧誘運動をすることはできない。(2018年実施)
→(誤)区域外でも役員になるなどの政治活動はダメです。


今回は以上。お疲れ様でした。