【解説069】性格の類型論。体型で分けたのがクレッチマー、リビドーの作用で分けたのがユング、個人の志向で分けたのがシュプランガー

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今回はこれ。性格の分類についての理論。教採のレベルでは、表面的なことを押さえるだけで十分です。

クレッチマー、体型による分類

クレッチマーは体型によって性格を分類した。

肥満型は躁うつ気質、細長型は分裂気質、闘志型は粘着気質

などと分類した。これ以上のことは難しいので、あまり深入りしなくてもよいと思われる。

(ブログ主は「太ってるから性格は躁うつ!?そんなこと言わないでクレッ(チマー)」と覚えました。)

ユング、リビドーの作用による分類

ユングのこと覚えているだろうか?ユングは精神分析学の祖フロイトの弟子で、フロイトと同様に「リビドー」という言葉を多用している。ただし、フロイトがリビドーを性的なエネルギーとして捉えていたのに対し、ユングの場合はもう少し広い心のエネルギーとして考えていたようだ(と言ってるブログ主もこの辺の話はちゃんと分かっていない。理解するには専門書をきっちり読まねばならないだろう)。

ユングは、リビドーという心のエネルギーが内側に向かいやすいか外側に向かいやすいかで外向型内向型に分類した。



シュプランガー、価値観による分類

シュプランガーは、人がどの領域に最も価値を置いて興味をもっているかに従って、理論型経済型審美型宗教型政治型社会型の6つの性格に分類した。

フロイトの性格理論(エス・自我・超自我)

性格の類型ではないが、人間の性格がどのように決まっっているかを表した理論である、フロイトの性格理論のことを扱っておく。

フロイトは、人格の構造として次の3つを挙げた。

フロイトによる人格の構造の分類

エス…リビドーの貯蔵庫で判断過程を持たない本能衝動の、短絡的な快楽原理に従って機能する。

自我…人格の中の意思的で知的な部分、現実原則に従って合理的に調整する。

超自我…幼児期からの両親や社会のはたらきかけによって形成される、道徳性や良心。理想原則に従って完全性を望む。

エスが自分勝手、超自我が立派な人間、という感じでその間を調整するのが自我、という感じである。

では演習。



(演習)

次の(   )内に当てはまる人物名を次の選択肢から選べ。

【選択肢】クレッチマー、ユング、シュプランガー、フロイト

(1) (     )は、精神構造はエス、自我、超自我の3領域からなっているとした。エスは本能的な欲求で、食欲や睡眠欲などがこれに当てはまる。自我は本能的な欲求を理性的にコントロールする部分であり、超自我は道徳的・良心的であろうとする部分である。子供が親から叱られたり褒められたりすることで行動の善し悪しを学び、自分で判断することができるようになる意識は超自我である。

(2) (     )は、リビドーの向かう方向性から人間のパーソナリディを「内向型」と「外向型」に分類した。

(3) (     )は、理論、経済、審美、社会、政治、宗教の6種類の基本的な生活領域を考え、どの領域に最も価値を置き、興味をもって生活しているかにしたがって生活形式による類型を考えた。

(4) (     )は、人の体格を細長型、肥満型などにわけ、各体型に認められる一定の共通した心的特徴に着目し、躁うつ質及び粘着質などという類型を考えた。

(解)

(1) →フロイト (2) →ユング (3) →シュプランガー (4) →クレッチマー

今回は以上!

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