きょうさい対策ブログ

教員採用試験の対策にご活用ください。

【解説080】冷戦後の人権関係。世界人権会議で「ウィーン宣言及び行動計画」(1993年)、「人権教育のための国連10年」1995年〜2004年、最終年には「人権教育のための世界計画決議」

 人権関係、後半。

冷戦後の人権関係。世界人権会議で「ウィーン宣言及び行動計画」(1993年)、「人権教育のための国連10年」1995年〜2004年、最終年には「人権教育のための世界計画決議」

 

世界人権会議で「ウィーン宣言及び行動計画」(1993年)

冷戦終結後に国連で採択された計画。経緯なども含めて、文部科学省のHPがよくまとまっているので、こちらから引用します。

冷戦終了後、東西対立の崩壊とともに、世界各地で地域紛争やこれに伴う顕著な人権侵害、難民発生など、深刻な問題が表面化した。しかし、一方で東西対立の崩壊は、国際社会全体での議論を可能とする環境を創り出し、人権に取り組む気運が高まった。
 平成5年(1993年)には、世界人権宣言採択45周年を機に、これまでの人権活動の成果を検証し、現在直面している問題、今後進むべき方向を協議することを目的としてウィーンにおいて世界人権会議が開催された。この会議は全ての人権が普遍的であり、人権が正当な国際的関心事であることを確認し、人権教育の重要性を強調した点で重要な出来事であった。

(2)「人権教育のための国連10年」に関する国内行動計画(平成9年7月4日人権教育のための国連10年推進本部:文部科学省

 

冷戦後、どんな雰囲気だったかというと…

ユーゴスラビア紛争での民族浄化などに代表される深刻な人権侵害が発生していた

・米ソの対立が終わったので各国が人権について議論しやすくなった

以上のことから、世界人権会議が開かれ、「ウィーン宣言及び行動計画」が採択されたのだ。

 

1966年の世界人権規約以来、国際的な人権に関するルールが大きく更新されたわけだ。

 

ウィーン宣言及び行動計画の特徴として、

・人権教育を重視していること

が挙げられる。人々の意識を正しく変えることが大事だといったわけです。

 

その流れの中で、1994年の国連総会で、1995年〜2004年の10年間を人権教育を強化する10年と決定された。

 

「人権教育のための国連10年」1995年〜2004年、最終年には「人権教育のための世界計画決議」

世界的に、人権教育を推すキャンペーンがはじまった。最終年の2004年には念押しの「人権教育のための世界計画決議」(2004年)が採択されている。

 

では、人権教育キャンペーン中(1995〜2004年)、国内ではどのような動きがあったのか。1995年には早速内閣に「人権教育のための国連10年推進本部」が設置された。(20年以上前の内容だがWebページが残っている↓)

ulŒ ‹³ˆç‚Ì‚½‚ß‚Ì‘˜A‚P‚O”Nv‚ÉŠÖ‚·‚é‘“às“®Œv‰æ

その後、国、そして東京都からもさまざまな人権施策が出された。主なものをあげておくと…

・人権教育及び人権啓発の推進に関する法律(2000年)

・東京都人権施策推進指針(2000年)→その後改正改正(2015年)

   http://www.soumu.metro.tokyo.jp/10jinken/tobira/pdf/guideline.pdf

 ・人権教育・啓発に関する基本計画(2002年)

  →その後2011年に北朝鮮拉致被害者関係の内容を盛り込む変更)

   法務省:人権教育・啓発に関する基本計画

 

国際的な人権施策推進キャンペーンである「人権教育のための国連10年」を受けて、法律ができた、という流れを理解しよう。

 

(演習)

次の記述は、下の年代順に出来事を並べた(1)〜(5)のいずれかの間の時期の出来事である。この出来事が起こった時期として適切な時期を答えよ。(2016年実施18)

「国及び地方公共団体が行う人権教育及び人権啓発は、学校、地域、家庭、職域その他の様々な場を通じて、国民が、その発達段階に応じ、人権尊重の理念に対する理解を深め、これを体得することができるよう、多様な機会の提供、効果的な手法の採用、国民の自主性の尊重及び実施機関の中立性の確保を旨として行わなければならない」ことを基本理念とした「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」が施行された。

(1) 国連総会において、「世界人権宣言」が採択された。

(2) 国連総会において、「児童の権利に関する宣言」が採択された。

(3) 国連総会において、「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」及び「市民的及び政治的権利に関する国際規約」が採択された。

(4) 国連総会において、「児童の権利に関する条約」が採択された。

(5) 世界人権会議において、「ウィーン宣言及び行動計画」が採択された。

(6) 国連総会において、「人権教育のための世界計画決議」が採択された。

 

 (解)

(5)と(6)の間

 

前回の記事と合わせて、上の(1) 〜(6)の順番が正確に言えるようにしておきたい。

(1)の世界人権宣言1948年と、(3)の世界人権規約(問題中の2つをまとめた言い方)1966年は宣言と規約のセットで覚えておくべき内容です。

また(2)の児童の権利に関する宣言(1959年)と(4)の児童の権利に関する条約(1989年)もセット。

 

(5)の世界人権会議の「ウィーン宣言及び行動計画」は冷戦後に話し合う雰囲気ができた1993年に行われたもので、(6)の「人権教育のための世界計画決議」は人権教育推進キャンペーン「人権教育のための国連10年」の最終年に決められたもの。

 

「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」は人権教育のための国連10年の期間中に施行された(2000年)ので、(5)と(6)の間ということになる。

 

今回は以上!