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【神奈川解説22】セリグマン学習性無力感、バンデューラ自己効力感、ワイナー原因帰属理論

これまでに扱いきれなかった学習に関する用語を取り上げます。

 

セリグマンの学習性無力感

神奈川教採でセリグマンが登場したことはありませんが、一応人物名とセットにして知っておくとよいでしょう。学習性無力感の意味はその用語から容易に意味を推察できますね。「勉強してもどうせできねーわ」とやる気をなくしている状態です。セリグマンのイヌの回避行動実験が有名です。どう行動しても電気ショックを回避できないという経験をしてしまうと、自分の行動と結果が無関係であると学習してしまい、回避可能な状況になっても行動しなくなる、というものです。学習性無力感を引き起こさないためにも、生徒の学習に対するこまめなフィードバックを意識していきたいものですね。

 

バンデューラのセルフ・エフィカシー(自己効力感)

神奈川の教採では自己効力感に関する出題が15年で3回もあります。モデリング学習で有名なバンデューラの理論による言葉で、行動を起こす前に「これは自分でうまく遂行できそうだ」という自信を自己効力感といいます。セルフ・エフィカシーと出題されたこともありますので、バンデューラ-セルフ・エフィカシー-自己効力感とセットでおぼえておきましょう。

 

ワイナーの原因帰属理論

ある結果が生じた後に、その原因を何だと考えるかに関する理論です。神奈川の教採のレベルでは提唱者のワイナーと原因帰属理論の組合せを機械的に覚えてしまえばOKですが、一応中身の解説もしておきます。

ワイナーは、原因帰属を「原因の所在」と「安定性」という2つの視点から分類しました。

「原因の所在」は原因が物理的に行為者の内か外かという視点です。この視点が内側の場合は行為を行った人物に原因を求めるのに対し、外側の場合は環境や状況に原因を求めることになります。

「安定性」は原因が時間に左右されるのかという視点です。この視点が安定の場合は原因は時間の変化によらないものと考えるのに対し、不安定の場合は原因が時間の変化に影響すると考えます。

を表します。4パターンを示します。

「原因の所在」×「安定性」のパターンによる原因帰属

パターン1. 内的×安定→能力

パターン2. 内的×不安定→努力

パターン3. 外的×安定→課題の困難度

パターン4. 外的×不安定→運

 

(演習)

これまでの内容も含みます。

 

(演習1)

次の(ア)〜(オ)は、動機づけに関する事項について述べたものである。正しいものを2つ選べ。(2009年実施39)
(ア)外的に与えられる賞や罰によってではなく、学習活動それ自体によって動機づけられていることを外発的動機づけと呼ぶ。
(イ)ある特定の領域や課題について、期待された結果を得ることができるという信念や感情を自己決定感と呼ぶ。
(ウ)行動しても無駄だと学習していまい、やる気をなくすことを学習性無力感と呼ぶ。
(エ)自己、あるいは他者の行動の結果をもたらす原因についての認知をメタ認知という。
(オ)「よい成績をとりたい」「よい学校に行きたい」という、他者との比較のうえでよりすぐれた能力を示す目標を遂行目標と呼ぶ。

 

(解)(ウ)、(オ)

(ア)外発的動機づけではなく内発的動機づけの説明である。

(イ)自己肯定感ではなく自己効力感の説明である。

(エ)原因帰属の説明である。

(オ)の遂行目標は他者との比較による目標です。それに対し、他者との優劣ではなく、絶対的な知識や技能の有能さを増やすことを目指す目標を熟達目標といいます。(神奈川教採での出題歴はありませんが)

 

(演習2)

次の1〜4の記述の[ ア ]〜[ エ ]に当てはまる人物を語群から選べ。(2014年実施40、改題)
1 [ ア ]は、原因帰属理論において、人間は自分とそれをとりまく環境において起こる出来事をよりよく理解しようと動機づけられていると考えた。
2 [ イ ]は、ある結果を生み出すために必要な行動をどの程度うまくできるかという個人の確信をセルフ・エフィカシーとよんだ。
3 [ ウ ]は、目標に到達するまでの手段・方法の発見(問題解決)に役立ち、内発的動機づけを促進させるなどの効果が期待できる発見学習を提唱した。
【選択肢】ブルーナー、ワイナー、バンデューラ

 

(解)

[ア]ワイナー、[イ]バンデューラ、[ウ]ブルーナ

ブルーナーの発見学習は教授法の分野で再び扱うことになるでしょう。

 

今回はここまでです。