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【神奈川解説37】ロジャーズの来談者中心療法の諸条件。自己一致、無条件の肯定的関心、共感的理解

今回は、来談者中心療法(非指示的カウンセリング)についてまとめます。

 

ロジャーズは、クライアント(相談者)が自発的に問題を解決することを重視し、来談者中心療法を提唱しました。それまでのカウンセラーが積極的に指示を与える「指示的カウンセリング」とは区別して、来談者中心療法のことを「非指示的カウンセリング」ということもあります。

 

ロジャーズの論文では来談者中心療法を行う上で6つの条件が示されていますが、そのうち特に重要であるものを3つ紹介します。

 

カウンセラーの自己一致

自分はこのような人間であるという「自己概念」と実際の「経験」のズレが大きいときは歪曲が生まれ、不適応の人格とされます。来談者中心カウンセリングでは、クライアントの自己概念を変えていくことでこのズレを少なくしていこうしますが、少なくともカウンセラーの方は自己概念と経験のずれがない、「自己一致」(congruent)した状態であることが必要とされます。なお、2006年の神奈川教採では自己一致の代わりに「純粋性」という言葉が使われています。

 

無条件の肯定的関心

クライエントの話を聞き、その経験を暖かく受け止める態度をいいます。話を遮ったり、「でも…」など言い返すのは極力避けます。ロジャーズの論文ではunconditional positive regard で「無条件の肯定的理解」あるいは「無条件の積極的関心」などと訳される場合もあります。

 

共感的理解

クライエントの思いを自分も持っているかのように感じることです。自分の立場からではなく、相手(クライエント)の立場からその感情を共感します。

 

どんなカウンセリングでも信頼関係ラポールが必要

最後に、「ラポール」というカウンセリング用語を1つ紹介します。これはカウンセラーとクライアントの信頼関係のことです。ラポールが確立されていることが(ロジャーズに限らない)あらゆるカウンセリングの基礎となります。

 

 

(演習)

1問だけやっておきましょう。

 

(演習1)

次の各文は、児童生徒理解に関して記したものである。正しいものを1つ選べ。(2004年,2006年実施改題)

① [ ア ] とは、面接者が被面接者との関係において、信頼感と安心感を与える態度及び共感や相互理解がある状態の関係性が確立されていることをいう。

②[ イ ]では、純粋性、無条件の積極的関心、共感的理解をカウンセラーに必要不可欠な援助の態度としている。
③[ ウ ]とは、面接者が被面接者の言語・表情・態度から、相手の感じ方や気持ちを、被面接者の身になって理解することをいう。

【選択肢】ラポール、共感的理解、来談者中心療法、指示的カウンセリング

 

(解)[ア]ラポール [イ]来談者中心療法 [ウ]共感的理解

 

 

ここまでです。