きょうさい対策ブログ

教員採用試験(教採)の対策をまとめます。教職教養解説もあり。

【神奈川解説40】憲法、人権系の条文7つ

今回から、憲法を扱っていきます。試験本番で、今までの過去問に出題されたことのない条文が出る可能性も当然ありますが「全部の条文を暗記を!」ではこの記事シリーズの価値はありません。過去問に1回以上出題されたことのある条文に絞って勉強する代わりに、確実に覚える、という方針で学習を進めていきます。今回は人権系の条文7つです。

 

 国民は、すべての基本的人権享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

人権に関する最初の条文です。神奈川教採では穴埋めで出題されますから、特徴的な用語に特に注意して慣れておく必要があります。11条は「享有」「永久の権利」あたりですかね。

 

 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

権利を認めるけれどもそれを保持する努力をせよという条文ですね。権利系はなんでもかんでもやっていいわけでなく常識的な「公共の福祉」に反しない範囲で、とされます。「公共の福祉」は他の条文(この記事内では13,22条)でもでてくる用語です。

 

 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

ダミーの文が作りやすそうな条文です。どんな権利が挙げられているかといえば「生命」「自由」「幸福追求」です。この条文が出題される場合にはどれか一つは穴埋めになるでしょう。そしてここでも「公共の福祉」。

 

日本国憲法第14条(第1項)
 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

平等についてです。「人種」「信条」「性別」「社会的身分」「門地」5つの点が例示されており、「政治的」「経済的」「社会的関係」という3つの観点から差別されないとされます。これも穴埋めで出しやすい条文ですね。

 

日本国憲法第22条(第1項)
 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

「居住」「移転」「職業選択」の自由について述べています。自由とはいっても道の真ん中に家を建てるとか無免許で医者をやるとかが認められないのは「公共の福祉」縛りがあるからです。

 

日本国憲法第25条(第1項)
 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

いろいろな福祉政策の根拠となっている条文です。「健康で文化的な最低限度」という用語には慣れておきましょう。

 

 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

歴史的な積み重ねで基本的人権が確立されてきているのでちゃんとまもってくれ、という念押しの条文です。「現在及び将来の国民」「侵すことのできない永久の権利」は11条と同じ表現です。

 

では演習。

 

(演習)

今回は3問扱います。

 

(演習1)

次の記述は、日本国憲法の条文からの抜粋である。空欄[ ア ]〜[ オ ]に当てはまるものを選択肢から選びなさい。(2017年実施45)
第11条 国民は、すべての[ ア ]の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する[ ア ]は、侵すことのできない[ イ ]として、[ ウ ]の国民に与へられる。
第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、[ エ ]及び幸福追求に対する国民の権利については、[ オ ]に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
【アの選択肢】基本的人権、社会的身分
【イの選択肢】絶対的な権利、永久の権利
【ウの選択肢】現在及び将来、すべて
【エの選択肢】自由、信条


(解)[ア]基本的人権 [イ]永久の権利 [ウ]現在及び将来[エ]自由 [オ]公共の福祉

 

 

(演習2)

次の記述は、日本国憲法の条文の抜粋である。空欄[ ア ]〜[ オ ]に当てはまる語句を選択肢から選びなさい。(2014年実施45)
第14条 すべて国民は、法のもとに平等であつて、人種、[ ア ]、性別、[ イ ]又は[ ウ ]により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
第97条 この憲法が日本国民に保障する[ エ ]は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない[ オ ]として信託されたものである。
【アの選択肢】思想、信条
【イの選択肢】社会的身分、職業
【ウの選択肢】出身地、門地
【エの選択肢】諸権利、基本的人権
【オの選択肢】絶対的な権利、永久の権利

 

(解)[ア]信条 [イ]社会的身分 [ウ]門地 [エ]基本的人権 [オ]永久の権利

 

(演習3)

次の各文は、日本国憲法の条文の抜粋である。文中の[ ア ]〜[ イ ]に当てはまる語句を選択肢から選びなさい。(2011年実施45)
(1) すべて国民は、[ ア ]として尊重される。
(2) すべて国民は、健康で文化的な[ イ ]の生活を営む権利を有する。
【アの選択肢】個人、集団
【イの選択肢】中流程度、最低限度

 

(解)[ア]個人 [イ]最低限度

この年はダミーの選択肢の作り方が上手ではなく、勉強しなくても解けてしまう問題でやや残念です。「集団として尊重される」とか「中流程度の生活」が正しいはずがありません。

 

 今回はここまでです!