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【神奈川解説51】学校の3表簿。出席簿、指導要録、健康診断票は作成者、保存期間、進学・転学時の対応の整理を。

学校が作成しなければならない書類を表簿といいます。表簿に関して、教採でよく問われるのは出席簿、指導要録、健康診断表の3つです。それぞれの作成の責任者、保存期間、進学・転学時の対応を確実に覚えましょう。

 

出席簿は校長作成、5年保存

まず出席簿について。

学校教育法施行規則第25条
 校長(学長を除く。)は、当該学校に在学する児童等について出席簿を作成しなければならない。

出席簿はその名の通り、毎回の児童生徒の出席管理をするための表簿です。作成の責任者は校長となります(学校教育法施行規則第25条)。もちろん、実際の作業は教務の担当者等が行うことがほとんどですが。保存期間は5年です。進学時・転学時に次の学校へ特に送る必要はありません(出席状況に関しては、次に示す指導要録の写し等を見ればわかりますからね)。

 

指導要録は校長作成、保存期間は20年と5年

続いて指導要録について。

学校教育法施行規則第24条第1,2項
 校長は、その学校に在学する児童等の指導要録(学校教育法施行令第三十一条に規定する児童等の学習及び健康の状況を記録した書類の原本をいう。以下同じ。)を作成しなければならない。
2 校長は、児童等が進学した場合においては、その作成に係る当該児童等の指導要録の抄本又は写しを作成し、これを進学先の校長に送付しなければならない。

これも校長が作成責任者です。指導要録は一般には表に出る書類ではなく、学校内で保管する書類です。文部科学省に書式例があるので一度見ておくとよいでしょう。

指導要録(参考様式)(小学校,中学校,高等学校,特別支援学校):文部科学省

指導要録は2枚組になっており、1枚目は生徒の住所や入学卒業の日付、修得単位数(高校のみ)などの「学籍に関する記録」、2枚目は5段階評定の数字や、委員会、部活動、表彰の状況、出欠席の数など「指導に関する記録」です。保存期間については、2枚目の「指導に関する記録」が他の多くの表簿と同様で5年であるのに対し、1枚目の「学籍に関する記録」は20年となっています。保管期間が20年というのは指導要録の学籍に関する記録に特有のものです。20年という期間を見たら指導要録の学籍に関する記録!と思い出せるようにしておきましょう。

また、(上の条文は進学のみかきましたが)進学・転校時には抄本あるいは写しを次の学校へ送ることになっています。原本はあくまで元いた学校で保管、というルールです。

 

健康診断票は学校作成、5年保存

続いて健康診断票について。

学校保健安全法施行規則第8条
 学校においては、法第十三条第一項の健康診断を行つたときは、児童生徒等の健康診断票を作成しなければならない。

地味な違いですが、主語が校長ではなく「学校」となっていることに気をつけましょう。

健康診断表の様式については次の資料内に示されています。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/__icsFiles/afieldfile/2017/05/01/1383847_02.pdf

上資料は小中学校用で、小学校の6年間と中学校の3年間の合わせて9年間の情報が1枚に書き込めるようになっています。健康診断票の保存期間は他の多くの表簿と同様に5年間、進学・転学時の対応については指導要録の場合とは違い、原本を進学先に送ることになっております。

 

まとめると

以上の3表簿の情報をまとめるとつぎのようになります。それぞれの作成者、保存期間、進学・転学時の対応を整理しておけば神奈川教採の対策としては十分でしょう。

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では演習を。

(演習)

2題扱います。 

(演習1)

次の記述は、学校教育法施行規則の条文からの抜粋である。空欄[ ア ]〜[ ウ ]に当てはまるものを選択肢から選べ。(2015年実施48)
第24条 [ ア ]は、その学校に在学する児童等の指導要録(学校教育法施行令第31条に規定する児童等の学習及び健康の状況を記録した書類の原本をいう。以下同じ。)を作成しなければならない。
第28条
② 前項の表簿(第24条第2項の抄本又は写しを除く。)は、別に定めるもののほか、5年間保存しなければならない。ただし、指導要録及びその写しのうち入学、卒業等の[ イ ]に関する記録については、その保存期間は、[ ウ ]年間とする。
【アの選択肢】校長、学校
【イの選択肢】学籍、在学
【ウの選択肢】10,20

 

(解)[ア]校長 [イ]学籍 [ウ]20

ここで、指導要録あるいは出席簿に関しては作成は例外なく必ず作成しなければならないことを念押ししておきます。2008年に「校長は、当該学校に在学する児童、生徒等について出席簿を作成しなければならない。ただし、特別の事情があるときは、この限りではない。」という教採受験者に「例外もあるのかな?」と不安にさせる文が出題されています(もちろん、例外なく作成しなくてはなりません)。

 

次の問題は2004年出題とやや古いものですが、いろいろな情報がよくまとまっている良い問題です。

(演習2)

次の文は、小学校及び中学校の指導要録又は出席簿について述べたものである。誤っているものを、①〜⑤の中から一つ選びなさい。(2004年実施46)
①校長は、児童等が進学した場合においては、その作成に係る当該児童等の指導要録の抄本又は写しを作成し、これを進学先の校長に送付しなければならない。
②校長は、その学校に在学する児童等の指導要録を作成しなければならない。
③校長は、当該学校に在学する児童等について出席簿を作成しなければならない。
④指導要録及びその写しのうち、入学、卒業等の学籍に関する記録については、その保存期間は20年間とする。
⑤校長は、児童等が転学した場合においては、その作成に係る当該児童等の指導要録の原本を転学先の学校の所在する市町村の教育委員会に送付しなければならない。

 

(解)⑤

指導要録の原本を送るのはありえないです。転学の場合も、①の説明文と同様に指導要録の抄本あるいは写しを転学先の校長へ送付することになっています。

 

今回はここまでです。