きょうさい対策ブログ

教員採用試験の対策にご活用ください。

東京都の教採2018、1次振り返り

2018年7月8日(日)の東京都教員採用試験の解答予想です解説をしてみます。(公式HPで解答が発表されています。)

教職教養(全校種共通の1〜22)に関しては、このブログ独自にできることということで

 ブログ内のどの知識があれば解けたか?

に注目してコメントを付けつつ解説したいと思います。

 

なお、お決まりの注意ですが…

※この記事内に誤りがあって万が一不利益を被った場合があってもブログ主は責任をとれませんので、閲覧者の責任にてご利用ください。個人のほぼ趣味の範囲でやっておりますので「間違ってるぞこのヤロー」みたいな態度は謹んでいただければと思います。なお、誤りでは?という箇所がある場合には訂正させていただきますので、是非お知らせください。

 

 

解答予想

  1 ③   2 ⑤   3 ④   4 ②   5 ⑤   6 ⑤   7 ①   8 ④   9 ① 10 ⑤

11 ③ 12 ③ 13 ⑤ 14 ② 15 ④ 16 ② 17 ④ 18 ① 19 ④ 20 ④

21 ⑤ 22 ②

 

 

ブログ内の知識と絡めてコメント

1 ③

憲法の解釈問題。昨年は分離問題と解釈系が混ざっていて難しかったのですが、今年はそれよりは解きやすくなってますね。自由勝手に何教えてもOKとか、高校は教育内容テキトーでOKとか、教科書自由に発行できるとかのダミー文は以前までよく出ていたものと同じで過去問の焼き直しです。

【解説002】公立学校で教える内容は、学習指導要領で決められている - きょうさい対策ブログ

 

2 ⑤

学校の設置に関すること。過去問に出題例の無い細かい知識が必要なので、確実に正答するのは難しいです。

①の学校の設置基準は地方公共団体ごとごとにバラバラではいけないのでは?ということで保留(実際は学校教育法3条で文部科学大臣が定めるとされている)

③は県費負担教職員のことを思い出せばバツとわかる。

【解説036】指定都市以外の市町村立学校の教職員、任命権者は都道府県の教育委員会 - きょうさい対策ブログ

②④⑤が残りますがあとは勘でいくしかなさそうです。現実的には4が強い限定だからちょっと敬遠して2か5を選べばいいじゃないですかね(2の廃止は学校教育法第4条により都道府県の教育委員会が行うことからバツ、4は76条から幼稚部or高等部のみおくことも可能。5は78条)

 

3 ④

表簿に関して。消去法で解答できます。これも一つずつみましょう。

①は転学時の対応。転学時や進学時は指導要録の写しを送ります。原本は絶対にその学校で保管なので、新しい学校へ送ることはありません。過去問にも出題歴ありの知識です。

【解説016】進学や転学時、指導要録は写しを送る、健康診断票は原本を送る - きょうさい対策ブログ

②は学校が廃止されたときの処理。これも細かい知識ですが、2016年に出題歴のある内容です。

【解説018】公立の小中高が廃校の場合、指導要録は管轄の教育委員会が保管 - きょうさい対策ブログ

③は出席簿を1年で廃棄してOKかってことですが保存期間が5年なのでダメ

【解説015】指導要録の学籍部分は20年間保存、あとは5年間保存 - きょうさい対策ブログ

④は過去問に出題歴のない、新しい表簿が登場していますね。なんと「学則」「日課表」「教科用図書配当表」「学校医執務記録簿」「学校歯科医執務記録簿」「学校薬剤師執務記録簿」「学校日誌」といろんなのが出てきています(普通は出席簿、指導要録、健康診断票の3つしかでないものなんですが)。もしかしたら5年じゃないのもあるかも…と不安になりますが次の5が消えるので消去法で4が正解とわかります(なお、学校教育法施行規則28条により上の表簿はすべて5年保存です)。

⑤は指導要録の学籍部分なので20年保管しなきゃいけないからダメです。

 

4 ②

学校図書館や読書に関しては2007年と2014年に出題されたのみで重要度低めと判断したためブログで扱っていませんでした。これはすみませんって感じです。

 

5 ⑤

学校保健関係。

【解説027】感染症の出席停止は校長が行い、感染症予防のための臨時休業は学校の設置者が行う。 - きょうさい対策ブログ

感染症の出席停止は校長が行うので、⑤を選ぶことができます。また出席停止後は学校の設置者へ報告を行うので③はバツ感染症の予防のための臨時休業は学校の設置者が行うので④もバツとわかります。①食中毒時の健康診断、②出席停止期間が定められた感染症の知識は過去問に出題歴がない細かい知識です。

 

 6 ⑤

服務関係。

【解説040】教員の服務、職務上の義務が3つと身分上の義務が5つ - きょうさい対策ブログ

 兼業は任命権者の許可がいるので①はバツ、③はブログ内の記述がやや弱くて申し訳ないのですが、教員の政治的制限は国家公務員並み、すなわち自分の所属自治体以外でも政治的活動はダメなので③はバツとわかります。⑤は怠けてはいけませんという文ですから正しいとしてよいと思います。

 

7 ①

職務関係。

【解説038】校長と副校長、教頭と主幹教諭、教諭と指導教諭はそれぞれ仕事が似ている - きょうさい対策ブログ

校長-副校長、教頭-主幹教諭、指導教諭-教諭のセットで押さえておくとよいです。②副校長ディスられてますが、命を受けて公務をつかさどるのが仕事です。③主幹教諭は校務の"一部"を整理します。④指導教諭は監督まではしません。所属職員の監督は校長です。⑤は次の充て職の知識があると削れます。

【解説039】「〇〇主任」「〇〇主事」は充て職であり、教諭等が担うもの - きょうさい対策ブログ

保健主事は養護教諭or主幹教諭or指導教諭or教諭がなることができる役割ですので栄養教諭がやるのはダメです。

 

8 ④

任用に関して。刑罰を受けたときや処分を受けた場合の任用についてなど新傾向の細かい選択肢がありますが、正答を選ぶだけならそれらを知らなくてもOKだと思われます。

【解説037】教員は1年間の条件付での採用、臨時的任用は6ヶ月の任用で更新は1回まで - きょうさい対策ブログ

教諭は1年間は条件付き採用、1年マジメにやれば正規採用というルールなので、この知識だけで④を選ぶことができます。

 

9 ①

子ども・若者育成支援推進法から。これは削るのもほぼ無理ですね。勘でいくしかありません。

 

10 ⑤

日本教育史。難しい。年々必要な知識量を増やしてくる感じからすると、「用語を丸暗記する無味乾燥な勉強はやめてちゃんと内容を知ってね」という都の姿勢を感じます。

【解説057】江戸時代、主に武士向けの教育機関。昌平黌(しょうへいこう)は林羅山、弘道館は水戸藩、明倫館は長州藩、閑谷学校は岡山藩。 - きょうさい対策ブログ

【解説058】江戸時代、主に民間向けの教育機関。古義堂は伊藤仁斎、咸宜園は広瀬淡窓、適塾の緒方洪庵 - きょうさい対策ブログ

④の咸宜園は学問をする上で年齢・身分・経緯などは関係ない、三奪法という実力主義を掲げていましたから、年齢でクラス分けというのが不適切です。

残りについては申し訳ないですが過去問にない知識が必要で、削ることができません。

 

11 ③

学習方法。〇〇プラン系の知識を問うものに一瞬見えますが、選択肢に各プランの説明がかいてあり、具体的実践がどれに合致するのかを答える問題。

【解説055】デューイ思想の継承者3人。プロジェクト・メソッドのキルパトリック、「個」重視ドルトン・プランのパーカスト、「個と集団」両方重視ウィネトカ・プランのウォッシュバーン - きょうさい対策ブログ

問題を読んでみると分かるのですが、この問いは実際には知識不要で書かれている実践の言い換えを選ぶだけで正答できるようになっています。

 

12 ③

生徒指導リーフからの出題。これも知識不要で、枠内の文をまとめた選択肢を選ぶ"現代文"のような問題。

枠内に「互いのよさを認める」とか「互いに協力できる」といったワードから③が最も適当に思えます。

 

13 ⑤

発達障害の生徒への指導に関して。③はアスペルガーが知的発達と言語発達に遅れがないということを知っておけば削れます。ブログ内で言及しておけばよかったですがカバーできていませんでした。また①はやはりこれも文字を書くのが苦手な生徒へ文章や段落ごとの関係を図示する指導…など"日本語的に変"です。やや苦しいですがアとウと削って⑤が残ると思います。

 

14 ②

人権関係。手の込んだ文の作りでどれも削ることが難しいです。勘でいくしかありません。

 

15 ④

最近の答申から。まず③はタイムカードによる勤務時間の把握やっても意味ねーって書いてあるのでこれはマズイのでダメ。後は削るのが難しいかもしれません。

なお、①はこれまで教員として不易とされてきた「資質能力に代わり」ではなく「資質能力に加えて」が正しいです。

 

16 ②

教育心理。

【解説075】カウンセリング用語。ロジャーズによる来談者中心カウンセリング、クライエントの感情を自分自身のものであるように感じるのが共感的理解、カウンセラーとクライエントの信頼関係がラポール - きょうさい対策ブログ

ロジャーズの来談者中心療法=クライエント中心療法の知識で②を選びたいところです。

【解説074】様々な心理療法。子ども向けの遊戯療法、ロールプレイングによる心理劇療法、「いま、ここで」に注目するゲシュタルト療法 - きょうさい対策ブログ

また、ゲシュタルト療法は今に意識を集中させるものなので⑤の過去の体験や生育歴に重点を置いたという説明はバツです。

①、③、④は過去問にない知識で削るのが難しいです。ブログ記事内の強化が必要!

 

17 ④

適応機制に関する出題ですが、事例と適応機制の説明を結びつける問題で、適応機制の用語を知らなくても解答できます。

【解説073】適応機制について。防衛機制は合理化、投射、同一視、抑圧、補償、代償、昇華、反動形成。逃避機制は退行、避難。攻撃機制も。 - きょうさい対策ブログ

 

18 ①

生徒指導提要の集団に対して使える技法集を意識した出題にみえますが、知識は必要なさそうです。

【解説083】生徒指導提要は全8章。第5章は教育相談。 - きょうさい対策ブログ

会話の仕方や表現方法を工夫する、あるいは否定的感情をコントロールするなどに重点はないので②④⑤は違うかなーと思えますがそれ以降はちょっと難しいですね。一応グループエンカウンター(グループ学習等で自他のことを発見させる)が近い感じがしますが。

 

19 ④

時事問題。文部科学省の教育予算。ニュースとかで無利子奨学金が基準を満たす人全員へ実施できるようにしたってのを聞いていれば④を選べたかと思いますがそれがないと正答は難しいでしょう。

 

20 ④

昨年からはじまった図表の分析問題。今回は学力調査から。時間さえかければ正答できます。

 

21 ⑤

都のローカル&時事問題で、英語教育の取り組みについて。一度読んだことがないと難しいですね。

 

22 ②

都のローカル問題で、平成29年の施策。

【解説087】都の教育施策。「ビジョン」、「大綱」、年度ごとの「主要事務事業の概要」の整理を - きょうさい対策ブログ

主要事務事業で「中学生科学コンテスト」があるがその小学生版がないことを知っておけば①が削れます。

【解説086】都の研修制度。採用前の東京教師養成塾、採用後の東京教師道場 - きょうさい対策ブログ

東京都の若手教員の系統的な育成は3年間、というのを知っていれば⑤も削れます。

あとは削るのはちょっと難しいですね。

 

 

 

 ブログ内の知識でどこまで解けたのか

◯…ブログ内部の知識で確実に正答を導けるもの

△…ブログ内部の知識で2択程度に絞られるもの

×…ブログの知識だけではどうしようもない(と思われる)もの

読◯…読んで時間をかければ正答を導けるもの

として、ざっと評価をつけてみました。

 

「教育法規」……………… 9問

1◯ 2△ 3◯ 5◯ 6△ 7◯ 8◯ 4(図)× 9(子)×

「教育史&教育心理」…… 4問

10× 11読◯ 16◯ 17読◯

「教育原理&教育時事」… 9問

12読◯ 13△ 14× 15× 18△ 19 × 20読◯ 21× 22×

 

(△を0点とすれば22点中10点、△を0.5点とすれば22点中12点、△も1点とカウントすれば22点中14点となります)。

「教育法規」はイレギュラーなものを除いてまぁまぁ過去問の知識で対応できることがわかりました。

「教育史」1題は今年は昨年以上に突っ込んだ出題でした。その辺の教採参考書ではどうにもならないレベルだと思います。

「教育心理」は昨年と同様3題出題されました。昨年はすべて知識が必要とされる形式だったのに対し、今年は2問が実践と絡めたもので"読めば分かる"、知識不要の形式でした。この辺のバランスは出題側もかなり探り探りでやっているのだろうなぁと感じます。

「教育原理&教育時事」ははじめからほぼ捨てる気でいたのですが、東京都の教育施策の横文字系はもう少し整理しておいてもよかったかもしれませんね(面接でも生きてくるでしょうし)。

 

 

全体を通して、東京都の問題は次の3つに分類できると感じました。

A知識で解けるもの(ただし、年々要求される知識が増えている)

Bその場で考えれば分かるもの

Cどうしようもないもの(捨て問)

 

Cのどうしようもないものは捨てるしかありません。「今年この答申からでたから来年の対策としてこの資料を読んでおこう」と膨大な資料を読むなんていうのはコスパが悪すぎで現実的ではありません。今回でいうと4問ぐらいですかね。

 

Bのタイプの問題は昨年(2017年)から登場するようになったものです。おそらくその場で考えて処理できる力を重視しようとしているのでしょう。これは2017年から問題数が5問減ったことと対応していると考えられます。今後もBのタイプの出題は一定数続いていくでしょう。

 

Aのタイプについては年々問われる知識が高度になっている印象がありますが、それでも全く解けないものばかりという訳ではないので、過去問から対策するしかないと考えられます。

 

今回の都教採のまとめをしておくと…

過去問の焼き直しを避けて出題しているように見えるが、それでも過去問の知識は有効なので、それを強化して準備することが必要。一方で持っている知識ではどうしようもない捨てるべき問題と、その場で読んで考えれば解ける問題が混ざっている。捨てるべき問題は捨てて、その場で考えて分かる問題についてはしっかり時間を使って正答できるようにしよう。

 

って感じですかね。

 

では今回はこの辺で。